2010-12

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『リセット』垣谷美雨

リセット (双葉文庫)リセット (双葉文庫)
(2010/12/15)
垣谷 美雨

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 そろそろ仕事納めのお知らせをいただく時期になりました。いよいよ年の瀬です。
 こちらのブログも、年内は本日をもって書き納めと致します。本年もご愛読ありがとうございました。

 さて、今年最後のエントリは垣谷美雨『リセット』文庫版巻末インタビューについて。
 2008年に刊行された『リセット』が文庫化されたのを機会に行われたインタビューで、自作解説および作家・垣谷美雨の原点について深くお話を聞いております。
『リセット』は、うまくいかない人生に思い悩む女性三人が、ひょんなことから高校生時代に意識だけタイムスリップするというSF的な設定を用いながら、一筋縄では行かない女の人生をユーモアとペーソスをともに感じさせる物語に仕立てた大人のためのエンターテイメント作品。女が強くなっただの、すっかり女尊男卑だのなんだの言いながら、実際のところは依然として男性優位の社会である日本で、女性が何に怒り、何に悩み、どのように成長していくのかを楽しみながら追体験できます。
「この作品を書いたらもう死んでもいいと思った」というほど思い入れのある本作で垣谷さんが伝えたかったこととはなにか。詳細に語られているインタビューを読んでから作品を楽しむもよし、後からその思いに触れるもよし、どのような読み方をしても、より作品を深く理解できるようなインタビューになっております。

 女性におすすめなのはもちろんですが、垣谷さんいわく、男性にこそ読んでもらいたいとのこと。このお正月に手にとってみてはいかがでしょうか?

 それでは皆様、よい新年をお迎え下さいませ。
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幽 第十四号

幽 2011年 02月号 [雑誌]幽 2011年 02月号 [雑誌]
(2010/12/17)
不明

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 幽の最新号が発売されました。

 今回の第一特集は「みちのく怪談」。遠野物語刊行百年の記念となった年にふさわしい特集です。
 見所はなんといっても、『幽』初登場となった伊坂幸太郎、熊谷達也、高橋克彦の三氏による怪談競作でしょう。お三方とも郷土色豊かな題材を取り上げながらもアプローチはさまざまに個性的で、これほど贅沢な読み合わせが実現するなんてさすがは……、と言うしかありません。 さらには、民俗学者・赤坂憲雄、高橋克彦、東雅夫による「みちのく怪談とはなにか」と題された鼎談や巡礼団によるレポート記事など読みどころ満載、そしてなにより要注目はここのところ飛ぶ鳥を落とす勢いの怪談若大将・黒木あるじによる山形怪談案内ではないでしょうか。イラストもあるじ氏の手によるものだとか。なんというか、本当に多才な人です。
 
 レギュラー陣による小説・マンガ、そして連載企画もますます充実しています。また夢枕獏の「呼ぶ山」は『神々の山嶺』のスピンオフ作品。ファン必読です。

 作家や怪談実話作家を目指す方には一番の注目特集であろう『幽』怪談文学賞と怪談実話コンテストの選考座談会も示唆に富む内容になっていました。個人的には『てのひら怪談』の関係でお目にかかったことがある金魚屋さんが怪談文学賞の短編部門大賞を、『女たちの怪談百物語』でご一緒した三輪チサさんが長編部門大賞をとられたのはうれしいことでした。また、第三回で最終候補に残った「だいこくのねじ」を改稿の上、再挑戦された井通眞さんにはその不屈の精神に敬意を表したいと思います。

 さて、私が今回担当しましたのは、「スポットライトは焼酎火」コーナーと書評。
 
 スポットライトは焼酎火では、東京大学准教授の河合祥一郎先生に、先生の編著である『幽霊学入門』についてお話をうかがいました。
 幽霊にあえて「学」を冠した先生の心意気を感じてもらえればうれしゅうございます。

幽霊学入門 (ハンドブック・シリーズ)幽霊学入門 (ハンドブック・シリーズ)
(2010/09/02)
河合 祥一郎

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 また、書評は中島さなえ『いちにち8ミリの。』について書きました。
 当初、故・中島らもの一人娘のデビュー作という興味から読み始めた作品だったのですが、読み終わる頃にはそんなことはすっかり忘れ、このフワフワして掴みどころがないのに、しっかりとした存在感を放つ作品世界の虜になっていました。ありそうでなかった、書けそうで書けない、これぞオリジナルとしか言いようのない小説です。正直、小説家としての才能は父君をはるかに超えていらっしゃるのではないか、と。
 甘口のファンタジーに辟易している向きに、特におすすめしたい作品です。

いちにち8ミリの。いちにち8ミリの。
(2010/08/10)
中島 さなえ

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 最後に一言。
 動物とは気持ちが通じ合わないほうがいいのかもしれない。(なんのことかわからない方は「伊藤三巳華の憑々草」を読むべし!)

ダ・ヴィンチ1月号

ダ・ヴィンチ 2011年 01月号 [雑誌]ダ・ヴィンチ 2011年 01月号 [雑誌]
(2010/12/06)
不明

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 というわけで、ダ・ヴィンチの「ブック・オブ・ザ・イヤー」がやってきました。もう年末です。今年もあと数週間です。2010年も末期なわけです。うちん家のグダグダ感も末期です。なんだか心も荒みます。

 そんな荒んだ心を癒してくれるのが、「あの人と本の話」で取材した中谷美紀さんの笑顔。美しい人というのは、全体的に紗がかかって見えます。声も心地いいです。でも、どこか緊張感が漂います。とにかく、凛とした美人ほどこの世に素晴らしいものはない。
 総力を上げて絶賛したくなる中谷美紀さんがご紹介くださったのは、なんと整体学の本でした。これにはびっくりしましたが、女優というフィジカルもメンタルも強くなければできない仕事をなさっている方は、やはり意識が高いのでしょう。今回はアニメ『くるねこ』がらみでお話をうかがいましたが、声を出すにも体が第一。体の酷使と甘やかしを繰り返すばかりで、適度なケアもしていない自分を反省しました。

くるねこ<新> 1 通常版 [DVD]くるねこ<新> 1 通常版 [DVD]
(2010/12/17)
中谷美紀

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誰も書かなかった整体学―現代を、生き抜くための整体論誰も書かなかった整体学―現代を、生き抜くための整体論
(2004/02/25)
宮川 真人

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 こんげつのブックマークでは、荻原浩さんの『砂の王国』と柳広司さんの『最初の哲学者』を担当しました。

砂の王国(上)砂の王国(上)
(2010/11/16)
荻原 浩

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砂の王国(下)砂の王国(下)
(2010/11/16)
荻原 浩

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最初の哲学者最初の哲学者
(2010/11)
柳 広司

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 今月から自分がインタビューした本に関しては個別にレビューをアップしようかと思うので、本の内容はまたおいおいご紹介いたします。

 さて、恒例のブック・オブ・ザ・イヤーですが。
 村上春樹強し、でございました。『1Q84 BOOK3』が第一位。
 上位20位まで、マンガや実用書を除けば、お名前が上がっている作家は沖方丁、伊坂幸太郎、有川浩、京極夏彦、東野圭吾、宮部みゆきの七氏ということになります。実力派が順当に支持を集めたという見方もある一方で、長引く不況で読み手側も確実な読書しかしなくなっているのかなあという気もしたり。
 ダ・ヴィンチで仕事をしています、という話をすると、十中八九「おすすめの本を教えてください」と言われます。私としては、興味を持っていただくのがうれしいので喜んでいろんな作品をご紹介しますが、同時に自分で本屋に足を運び、ゆっくりと選書する楽しさもお伝え出来ればなあとも思うのです。
 レストランでも、レコメンドばかり食べていたら、実は一番自分の口にはあう一皿を見逃してしまうことになるでしょう? それと同じじゃないかなあ、と。

 とはいいつつ、膨大な出版点数の中、できるだけ失敗せずに選びたいという気持ちもよくわかりますが……。こんな仕事をしている私ですら、まったく知らない方の単行本を買うのは躊躇しますし。

 このブログでも、今後は単なるお薦めではない、プラスアルファを発信していきたいなあ、などと思っております。

 あ、そうそう。
 第11位には伊坂幸太郎『バイバイ・ブラックバード』が入っておりました。
 同本のガイドブック『「バイバイ・ブラックバード」をより楽しむために』に携わった私としてはうれしい限りでございます。

バイバイ、ブラックバードバイバイ、ブラックバード
(2010/06/30)
伊坂 幸太郎

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「バイバイ、ブラックバード」をより楽しむために「バイバイ、ブラックバード」をより楽しむために
(2010/06/30)
ポスタル・ノベル

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 また、文庫本の一位になった湊かなえ『告白』の巻末に特別収録された中島哲也監督へのインタビューとまとめもさせていただいております。ほんの少しでも関わることのできた本が、こうしてトップに入ってくるというのもまたうれしいものです。

告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)告白 (双葉文庫) (双葉文庫 み 21-1)
(2010/04/08)
湊 かなえ

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プロフィール

門賀美央子

Author:門賀美央子
名前 : 門賀美央子
     (もんが・みおこ)
職業 : フリーライター
メールアドレス : info@monga.jp
※スパム対策として@を全角文字にしております。メールを下さる場合は、@を半角に直してください。

主な執筆分野は
・人物インタビュー
・文芸諸ジャンル
・仏教など宗教系
・神社仏閣/伝説探訪記事
・日本の伝統芸能/文学
・サブカルチャー系「歴史・民俗」「オカルト」などのジャンル
・各種書籍構成

 WEB幽連載記事「全国神社仏閣お化けつき 」 
  URL: http://www.mf-davinci.com/yoo/index.php

 ブログ「百観音巡礼」
  URL: http://ameblo.jp/nihonjyunrei/

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