2013-12

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『幽』第二十号


幽 Vol.20 2014年 02月号 [雑誌]幽 Vol.20 2014年 02月号 [雑誌]
(2013/12/16)
不明

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『幽』の第二十号が発売されました。

 今回の第一特集は「怪談文芸アメリカン」。『幽』初の海外ネタです。
 どうしてこのような特集が生まれたのか、それは本誌を読んでいただければわかることですので、ここでは触れますまい。

 行きがかり上、東編集長のお守りご案内をすることになったため、(結果的に)怪談巡礼団の臨時団員になった私は、はからずも東海岸のボストンやプロヴィデンス、セイラム、そして南部テキサス州はサン・アントニオを周遊することとなりました。 
 東海岸、とりわけプロヴィデンスとセイラムはいずれ行ってみたいと思っていた夢の土地。
 実は一度私的旅行を計画していたものの諸般の事情で諦めたという経緯がありまして、そのリベンジが怪談文芸のオーソリティ、芥川賞作家、ホラ大作家という面々の末席に加わって現地の方の案内付きで、ということになったのだから、これこそprovidenceだったのかもしれません。
 旅の様子は、東編集長の紀行文や私のふる怪報告レポートなどで垣間見ていただけます。どうぞご一読のほど。

 夢といえば、今号では紀田順一郎先生の謦咳に接するという栄にも浴しました。
 普段、あまり先生という呼称は使わない私なのですが、紀田先生に関してはこれはもう特別でして、「先生」と呼ばざるを得ないほど私淑しているのでございます。ですから、これも役得と言わずして、でありました。
 対談のお相手は荒俣宏さんなので、内容の面白さは保証付き。それをどこまでお伝えできているか、甚だ心許ないところではありますけれども、是非お読みいただきたいと思っております。

「スポットライトは焼酎火」のコーナーでは、今夏NHKスペシャルで放送され話題となった番組「亡き人との“再会”」の制作スタッフの皆さんにお話をきいています。震災で失った家族と再び会った、そんな話が当たり前のように語られている東北の被災地の“リアル”を伝えようとしたお三方の思いが少しでも伝わればいいなと思いつつ、記事を構成しました。

 書評は皆川博子先生の『皆川博子コレクション4 変相能楽集』を選びました。
 皆川先生は紀田先生とならんで私が心をこめて「先生」とお呼びする方ですので、いつもの何倍増しの気合いがこもっております。

 今号は『幽』怪談文学賞および怪談実話コンテストの結果発表号でもありますので、そちらを楽しみにしていた方もきっと多かろうと思います。選考委員諸氏によるいつもながらの鋭いご指摘の数々は、怪談のみならず文芸一般を志す方ならどなたでも見ておくべき内容だと思いますよ。
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これは諸国一見の物書きにて候

 実は恥ずかしながら今年からお能のお稽古を始めました。

 昔から習いたかったものの、なかなか機会もなくそのままになっていたのが、『幽』十九号「能楽特集」の取材で温容に接することとなった安田登さんに紹介の労をとっていただき、シテ方観世流の能楽師・長谷川晴彦さんに入門したのです。

 本日はそのお稽古でして、相変わらずの物覚えの悪さと鈍くささを先生にご披露してきたというのはさておき、お稽古中に印象深い話を伺ったので、完全放置プレイだったBlogを紐解き、書き留めることにしました。
  
 お能の歌の部分である謡(うたい)または謡曲(ようきょく)がいわゆる「候文」であることはご存知かと思います。
 本日のブログタイトル「これは諸国一見の物書きにて候」というのは、夢幻能冒頭の定番台詞の質の悪いパロディなわけですが、とりあえずはまあこんな感じで、語尾は多くが「候」になる。

 で、実際に候文を口に出してみると、これが存外言いづらいのです。
 結構噛む。もちろん主たる原因は私の練習不足なわけですが。
 謡本の字を目で追いながら口が全くついていかず、なにがなんだかわやになっている私の様子を見かねた長谷川先生、しばし沈思黙考した末、こうおっしゃいました。

「候というのは単なる語尾ではなく、発する側の精神を表している。能動より受動、主体より客体、一歩引いた感じの精神が『候』という言葉だと思います」

 実際にはもっと言葉を尽くしてお話くださったのですが、要約するとこんな感じでした。
 そして、私は、その意味の深さに「むむう」と唸ってしまったのです。

 この「そうろう」という語尾、もとは口語の謙譲語や尊敬語として使われていたものであり、そもそもの語義に相手を敬う気持ちが含まれている。
 ですから、「そうろう」と発音するときには、ただ音をなぞるだけではなく「そういう気持ちになって」発音するとうまくいきますよ、というのが先生の御指導の内容でした。
 たしかに、私は単なる音として言っていた。それをしっかり指摘されてしまいました。
 まだまだ言葉を追うだけで必死というのが正直なところではあるのですが、それも心構えができていない言い訳にはなりません。
 だいたい、私の心に他者に対する敬意が薄いから言葉にも込められないのであって、自らの傲慢がこんなところに出てくるものかと、顔から火が出る思いをしました。

 いやはや、やっぱり伝統芸能というもの、そしてそれを担っている方は、深いです。
 勉強になりました。

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プロフィール

門賀美央子

Author:門賀美央子
名前 : 門賀美央子
     (もんが・みおこ)
職業 : フリーライター
メールアドレス : info@monga.jp
※スパム対策として@を全角文字にしております。メールを下さる場合は、@を半角に直してください。

主な執筆分野は
・人物インタビュー
・文芸諸ジャンル
・仏教など宗教系
・神社仏閣/伝説探訪記事
・日本の伝統芸能/文学
・サブカルチャー系「歴史・民俗」「オカルト」などのジャンル
・各種書籍構成

 WEB幽連載記事「全国神社仏閣お化けつき 」 
  URL: http://www.mf-davinci.com/yoo/index.php

 ブログ「百観音巡礼」
  URL: http://ameblo.jp/nihonjyunrei/

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