2014-07

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8月9日(土)〜8月10日(日) 怪談を楽しむ2日間!

 8月9日(土)〜8月10日(日) 怪談を楽しむ2日間! 越後妻有ならではのツアーです。
 怪奇文学のエキスパート 東雅夫、そして踊る民俗学者の森繁哉とともに、怪談をテーマに越後妻有をめぐる2日間。里山の夏は、祖霊の迎えなど、生者と死者とが交錯するする季節でもあります。越後妻有をめぐりながら、東と森とが掛け合いをし、見えない世界を掘り起こしていきます。東の朗読、森の舞踏と土地の古老による語りで構成される「越後里山怪談」もお楽しみいただけます。



越後里山怪談 里山の霊地とアートをめぐる2日間
http://www.echigo-tsumari.jp/calendar/event_20140810_02

 ということでございまして、このツアーの際に提供される食事のプロデュースを拝命いたしました。
 地元の郷土料理や食材を使って美味しくもアヤシゲなディナーを企画しております。
 暑い夏の最中、怪談とおいしいご飯でリフレッシュしませんか?
 
森繁哉さん
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『幽』21号 お薦めページ

 昨日は下記のエントリで発売されたばかりの『幽』21号で私が関わった記事&企画を御紹介しました。

 http://mongamioko.blog36.fc2.com/blog-entry-349.html

 本日は私のお薦めを御紹介したいと思います。

 まず小説から。
 有栖川有栖さんの連載が始まりました。「濱地健三郎の事件簿1 見知らぬ女」とのタイトルからわかるように、ミステリです。だけど怪談。
 新宿の外れにある、知る人ぞ知る「濱地探偵事務所」に持ち込まれるのは心霊が関係する事件ばかり。今回は、作家である夫の急激な衰弱の原因を女の霊とみた妻が相談に訪れます。果たして、夫は本当に霊に取り憑かれているのか、それとも……。
 心霊探偵ものにはいくつかの先例がありますが、本格ミステリの第一人者である有栖川さんが今後どのような怪談ミステリの世界を構築されるのか、興味深いところです。
 
 他にも連載陣がそれぞれ力作を寄稿されている中で、圧巻は小野不由美さんの「営繕かるかや怪異譚 檻の外」でした。
 最低な夫と離婚の末、尾羽打ち枯らして故郷に戻ったシングルマザー・麻美に両親が用意した家は親族所有の古い一軒家。格安の家賃で借りられたのは親族ゆえの心遣い……ではなく、ある事情があってのことだったのを、麻美は昔の男友達から知らされます。
 その話を聞いて麻美は合点がいくのです。ガレージで起こる怪異の正体に。
 ひたひたと迫るような恐怖を描く手腕には定評のある小野さんですから、怪談としての怖さはそれはもう保証付きです。しかし、それだけでなく、とても現代的な問題がさりげなく織り込まれている点、そして麻美が母であるがゆえの選択など、人間というものが短い物語の中にぎゅっと凝縮されている。見事な短篇です。読後、満足のため息がこぼれました。「営繕かるかや怪異譚」のベスト・エピソードというだけでなく、近年まれに見る収穫であると思います。すばらしいです。怪談に偏見がある方にこそ読んでもらいたいような一篇でした。

 個人的な好みとして恒川光太郎さんの「カイムルとラートリー」が印象に残りました。恒川さんの小説を読むと、いつも神話を織り込んだタペストリーを目前に広げられたような、そんな気分に襲われるのです。やっぱりツボだわ。
 
 次は怪談実話。
 今号はもう松村進吉さんの「セメント怪談稼業」が一押しです。怪談実話私小説という新しいジャンルを開拓したのではないだろうか、松村さん。松村さんの怪談に伏流としてあった一人称の叙情性が、今回ようやく地上に顔を表したというか。新耳や超怖の呪縛を完全にふりきった怪談実話を読めて、私は幸せです。

 工藤美代子さんの「日々続々怪談」はファミリー・ヒストリーという類いのもので、特に怖がらせる意図など全くなく、過ぎ去った日々の思い出を淡々と書いていらっしゃるわけですが、なぜか鬼気迫る怪談になっている。これは工藤さんじゃないと書けないものなのでしょう。

 長らく客観が中心だった怪談実話の世界に、主観を入れることで作品世界が一階層上がることを示すお手本のような二本が同時に掲載されたのは、新たな潮流が生まれる兆しのように思えます。

 円城塔さんの翻訳「ミミ・ナシ・ホーイチ」は、本文もさることながら、御本人よる解説を興味深く読みました。英語の原文でないと(というか日本語がわからないと)理解できないラフカディオ・ハーンの企みがあることの指摘には大いに蒙を啓かれましたね。無謀を承知で原文で読んでみたくなりました。

 以上、門賀的今号のお薦めでした。
 
 え、河童釣り企画? ……ノー・コメントということで(笑)。でも加門七海さんのレポート記事はすごくおもしろかったですよ。


幽 Vol.21 2014年 08月号 [雑誌]幽 Vol.21 2014年 08月号 [雑誌]
(2014/07/04)
不明

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『幽』十周年記念号

 11年前のある日、単なる本好きのしがないサラリーマンだった私の元に、ぺらっと一通のメールが送られてきたわけですよ。

「『幽』で書評やりませんか?」 って。

 びっくりしたけど、嬉しかったなあ……。
 それが今ではフリーライターをやっているわけだから、10年という歳月は短いようで長いものです。

 今号で日本で唯一の怪談専門誌『幽』は十周年を迎えました。
 寄稿者の一人として「おめでとうございます」と寿ぐと同時に、今回は「中の人」としてわりとがっつり関わったので編集部の皆さんに「お疲れ様」とも言いたい。

 とにかく記念となる号ですから、特別企画が満載です。
 まず表紙にでかでかと踊る「怪談ベストブック」の文字。連載陣、寄稿者、『幽』文学賞および怪談実話コンテスト受賞者など、『幽』関係者の皆さん方にそれぞれこの10年間に出版された怪談関連書籍の中でこれぞという本を3冊選んでいただきました。
 総勢なんと64名、その掛ける3ですから、のべ192冊もの選りすぐられた怪談本が一挙掲載されています。
 回答をお願いした方々からは「3冊だけなんて殺生な!」というお声もチラホラ届いておりましたが、蓋を開けてみると皆さん渾身の選書をして下さっていました。いやはや、選書って個性がよく出ますよね。意外に思うより納得することの方が多いセレクトになっているかと思いますが、いかがでしょうか。
 よければ、コメント欄などに「私の怪談ベストブック3」を書いてもらえるとうれしいです。

 同じく記念企画として気鋭の作家による特別鼎談が行われました。参加者は黒史郎さん、恒川光太郎さん、花房観音さんのお三方。実は、収録したのが東京で開催したふるさと怪談当日の午前中だったため、なかなかタイトなスケジュールだったのも今となってはいい思い出です。 
 お三方には改めて真正面から「怪談を書くということ」について話していただきました。『幽』文学賞への応募を考えていらっしゃる方には参考になると思いますよ。

 また、今号から「怪談山海評判」と銘打って、全国各地で怪談をテーマとして活動する団体や個人から寄稿してもらい、「怪談界の今」を俯瞰できるようにしようという企画が始まりました。
 初回は戸田書店山形店の笠原店長、千葉県で萬満寺怪談を主催する脚本家の鈴木さん、毎年幽霊画展が開催される東京・谷中「全生庵」の平井住職、東京・神楽坂であやしい展示が開催される「アートガレーカグラザカ」の田島さん、手前味噌で恐縮ですが深川怪談プロジェクトの主宰・北葛飾狸狐さん、日本怪談界(笑)の台風の目になりつつある石川近代文学館の吉田さん、毎年怪談ゼミを開講していらっしゃる京都精華大学の堤先生、怪談コンテストを開催した『湖都松江』の編集総括・高橋さんの八名に御寄稿いただきました。
 連載企画になる予定ですので、自薦他薦を問わず、怪談関係のイベントや出版などの情報があればお寄せ下さい。

『スポットライトは焼酎火』には同志社大学の教授で英文学者の下楠昌哉先生に御登場いただきました。英文学者としては東京大学の河合祥一郎先生に続くお二人目ということになるかな?
 下楠先生は先般、東編集長と共同監修という形で『幻想と怪奇の英文学』という論文集をお出しになった仕掛け人でして、今回は出版に至った理由を主に聞いております。背景にある文学衰亡への危機感には大いに頷くところがありました。
『幻想と怪奇の英文学』は論文集とはいえ、なかなかエキサイティングなテーマが目白押しですし、怪奇幻想文学を学問することの意義や方法論がわかりやすく示されているので、学術的に怪談に迫るきっかけの本としてお薦めですよ。


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(2014/04/30)
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 書評では高原英理『リテラリーゴシック・イン・ジャパン 文学的ゴシック作品選』を取り上げました。

 
リテラリーゴシック・イン・ジャパン: 文学的ゴシック作品選 (ちくま文庫)リテラリーゴシック・イン・ジャパン: 文学的ゴシック作品選 (ちくま文庫)
(2014/01/08)
高原 英理

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 う~ん。
 自分が携わった企画を紹介するだけでずいぶんと長いエントリになってしまった……。

 今号のお薦めに関しては、また改めることに致しましょう。週明けにはアップできるようにしますので、引き続きご覧くださいませ。


幽 Vol.21 2014年 08月号 [雑誌]幽 Vol.21 2014年 08月号 [雑誌]
(2014/07/04)
不明

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「第36回小説推理新人賞」選考座談会


小説推理 2014年 08月号 [雑誌]小説推理 2014年 08月号 [雑誌]
(2014/06/27)
不明

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 一年って本当に早いですよね。最近ますますそう思うようになりました。
 というわけで、今年も「小説推理新人賞」選考会の座談記事を担当いたしました。
 受賞したのは蓮生あまねさんの「鬼女の顔」。……今年は密かに鬼女ブームなのだろうか?

 と、まあ、それはさておき。
 今回の座談会で印象的だったのは、応募しようとしているこの作品が果たして自分のデビュー作にふさわしいのかをよく考えてから送りましょう、という選考委員の皆さんの指摘でした。
 これ、下読みとして複数の文学賞に関わっている身としてはとてもよくわかる御意見なんです。
 今回の選考会での話は『小説推理』に掲載された内容を読んでいただければと思いますが、今、新人賞への応募を考えていらっしゃる方は一読することをおすすめします。デビュー作は永久に残るもの。黒歴史として闇に葬ることはできないですから。

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プロフィール

門賀美央子

Author:門賀美央子
名前 : 門賀美央子
     (もんが・みおこ)
職業 : フリーライター
メールアドレス : info@monga.jp
※スパム対策として@を全角文字にしております。メールを下さる場合は、@を半角に直してください。

主な執筆分野は
・人物インタビュー
・文芸諸ジャンル
・仏教など宗教系
・神社仏閣/伝説探訪記事
・日本の伝統芸能/文学
・サブカルチャー系「歴史・民俗」「オカルト」などのジャンル
・各種書籍構成

 WEB幽連載記事「全国神社仏閣お化けつき 」 
  URL: http://www.mf-davinci.com/yoo/index.php

 ブログ「百観音巡礼」
  URL: http://ameblo.jp/nihonjyunrei/

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