2017-08

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弥生花形歌舞伎「獨道中五十三驛」

獨道中五十三驛

 今月は新橋演舞場で化け猫芝居が掛かっております。
 これは行くしかありません。
 化け猫を演じるのは、市川右近さん。なんと、この他にも十四役をつとめます。化け猫では宙づり、残り十四役では早変わりというんですから、もう大変です。本水での立ち回りもあったりで、猿之助十八番の内でも屈指の人気狂言というのもむべなるかなの、歌舞伎のケレン味を味わい尽くせる内容になっております。
 そもそもこの「獨道中五十三驛」は、大南北の作。江戸時代の初演では当たり狂言となったものの、あまりにもストーリーが長すぎるため、それ以来上演される機会がありませんでした。それを復活させたのが市川猿之助さんで、上演のために台本に大なたを振るったものの、それでも昭和56年の復活公演の初日には、終幕までなんと7時間半もかかったという逸話を持っています。
 その後、台本は改良に改良を重ねられ、やっと完成形に近づいたとか。東京では13年振りの上演になりました。もちろん、私は見るのは初めてですので、期待に胸は高まります。
 そして、キャストもスタッフも、その期待に十分こたえてくださいました。
 きっと江戸の庶民も、歌舞伎が「こう」だったから、愛したんだろうな。
 そんな気がしました。

 先に書きましたとおり、時間の制約があるため南北の原作とは結構違う内容になっています。
 私期待の化け猫シーンも、原作に存在する姉妹のドロドロ怨念劇(大変南北らしい怨念劇です)がなかったことになっていまして、ちょびっとがっかりだったんですが、そこはそれ。
 右近さんの化け猫姿、はじめは「どうみても猫だろ!」という姿に何も気付かない登場人物たちの様子に笑い声も洩れていたんです。
 でも、いざ変化としてのシーンになるとさすがの演技。場内の空気が一気に張り詰めました。さすがは猿之助一門の立役者です。
 段治郎の姿の良さや笑也さん演じる重の井姫の清らかさ、他の方々の芸達者。
 あっという間の三時間半でした。

 妖怪者としては、火車という言葉を出さないながらもその特徴を演出に取り入れている点(原作では火車に対する蘊蓄が披露される場面があるんですけどね)や、原作では岡部宿が化け猫寺の場所なのに、猿之助さんの台本では岡崎宿に変更されているのは、構成上の理由?(そういえば菊五郎さんの「梅初春五十三驛」でも岡崎になってましたね。あれは五世の作品の復刻ですが) とか、いろいろ気になるところはあるのですが、これは追々調べていきたいと思っています。江戸時代には、岡部と岡崎、両方とも猫石伝説があったみたいなのですよねー。うーん。
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