2017-06

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『謝肉祭の王 玩具館綺譚』石神茉莉

謝肉祭の王 玩具館綺譚 (講談社ノベルス イQ- 2)謝肉祭の王 玩具館綺譚 (講談社ノベルス イQ- 2)
(2009/08/20)
石神 茉莉

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この仮面を被ると1年間、王となれる。だが翌年には処刑される運命が──いわくつきの仮面を持っていた男性流行作家が、友人の女性作家・千晶(ちあき)にそれを譲った直後、失踪した。彼は伝説のとおり葬り去られたのか? 呪いを恐れる千晶。だが作家としての欲望が、その顔に仮面を! そして想像を絶する事件が発生!? 廃墟の中の不思議な玩具館「三隣亡(さんりんぼう)」の美女・美珠(みたま)が謎に迫る!



 石神茉莉さんの講談社ノベルス「玩具館 三隣亡」シリーズ、待望の2冊目が発売されました。
 楽しみにしていたので、昨日さっそく拝読。一気に読んでしまいました。本当におもしろかったんです。

 上記、オフィシャルのあらすじ通り、今回の物語で重要なガジェットになるのは「仮面」。これがきっかけになって話が転がっていくのですが、これがなかなか怖い方面に向かっていく。誰もが持っているほのかな悪意……悪意と呼ぶのをためらうほどのわずかな負の想像力が暴走し始めたら、どうなるか。それも、自分の意志とは全く関係ないところで。
 本人ですら制御できず、それどころか追い詰められ、巻き込まれていく恐怖を堪能できます。

 今作では、一人の登場人物の心の動きに重点が置かれているように感じました。そのためでしょうか? 心理サスペンス的な色合いが濃く、物語に心地よい緊張感が漂っているのです。特に中盤以降はそれが一気に高まり、事件の結末に至るまで息もつかせずに引っ張ってくれます。
 また、主人公である千晶の人物像が、これまでになくリアルな輪郭を持っているように感じました。浮世離れした群像劇である本作に、一つ小さな重石が放り込まれたことで、よい相乗効果が生まれたようです。

 もちろん、石神さんの作品の魅力である、ユニークな想像力とガジェット選択眼から生まれる世界観は健在。本作でも、つかみどころのない浮遊感の中で遊ぶことができます。門賀おすすめの1冊です。ファンタジーやホラーなど、現実の薄皮一枚向こうの世界を愛する方々は、絶対読んでみてください。

<朗報>
 石神茉莉さんは、この週末、京都太秦で行われるお化け大学に参加されるとか。
 講談社のブースに行けばお会いできるようです。私は残念ながら仕事の関係で伺えないのですが、化け大に行かれるみなさんには直接お話しして、サインをもらえるチャンスですよ! 本を片手にダッシュ! です。
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