2017-08

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女の「価値」とそれに連なる諸々(2)

 このエントリは続きものですので、読まれる場合は下記からお目通しくだされば幸甚です。

「花房観音『楽園』」
http://mongamioko.blog36.fc2.com/blog-entry-339.html

「女の「価値」とそれに連なる諸々(1)」
http://mongamioko.blog36.fc2.com/blog-entry-340.html

 
 二人目。唐沢マキ(38)。
 私にとって、おそらく永遠の謎である女性が彼女です。
 彼女は、自分がセックス好きであることを自覚しています。そして、そうなったのは夫のせいだと考えています。
 その夫が単身赴任で遠くに行き、一ヶ月に一度程度しか体を重ねる機会がなくなって、彼女は性欲を持て余し、バイト先で知り合った若い男と寝るようになります。

 この男というのが、まあ感動的なまでに若くて性的に頑丈という以外取り柄のない男なのです。他の住人に「いつも口を開けてる男」、つまりパッパラパーと評されるような男。そして、内実もその通りなのです。

 それなのに、マキは離れられない。この男はパーなだけではありません。下手をすればマキの人生を破壊しかねない愚かさを持つ。それなのに、単に体がいいというだけで、マキは離れられない。

 これが、私にはよくわからないのです。
 念のため申し述べておきますが、「女が男の体に溺れるなんてありえないわ!」とか、そんなことを言っているわけではありません。女は心がないと楽しめないというのは半分本当で半分嘘だと思っております。つまり、体の相性だけに惑溺することもありうるでしょう。

 だけど、だ。
 男がリスクになりうると思った時、女は切ろうとするんじゃないだろうか。
 女が恋で人生をダメにすることはあると思います。でも、肉欲でダメにすることはないと思う。男と違って。こいつはマジで自分の人生の役に立たない。そう思ったら、すっと冷めるのが女じゃないんだろうか。そこは男よりはるかに現実的なはず。

 だけど、マキは違います。どうしても、男から離れられないのです。
 いくらでも代わりはいそうなしょーもない男です。なんならバイブ代わりなんじゃないの? と問いかけたくなるような男です。でも、マキは手放そうとしない。

 ここに、性というものの奥深さというか、底なし沼的な何かを思い知らされるのです。
 花房さんが本作で描いたのは愛ではなく性です。もしかしたら愛よりも逃れられないものです。生きる意欲が尽きても根源的な食欲や睡眠欲は残るように、人を愛する気持ちが失せても性欲は残るでしょう。
 そういったレベルで、マキは男を求めているのではないか。

 マキの選択は、私には全く理解できないものでした。だからこそ、彼女の人生をおもしろく感じるのです。
 
 ある意味、女としてもっとも正直なのがマキなのかもしれません。

 
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門賀美央子

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