2017-10

スポンサーサイト

上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。

ふるさと怪談 in 神戸 2015 を終えて

 今年度最後の「ふるさと怪談トークライブ」を終えて、思ったこと。
 私たちの視点は、死亡者数など目に見える被害規模がより大きな災害にどうしても向かいがちだ。しかし、直接的な被害は小さかった災害でも、地元経済を弱らせ、徐々に地域を死なせていくことがある。長い時間が経って初めて可視化する被害もある。
 バブル崩壊によって沈滞しかけていた関西経済にトドメをさしたのは、間違いなく阪神淡路大震災だった。あれで地盤沈下に加速がかかった。私の周囲にはこれが故に人生がゆるやかに沈んでいった人たちがたくさんいる。その作用は、まるで廻りの遅い毒のよう。十年以上かけて普通の人生の息の根を止めていった。これはこれで立派な悲劇だ。決して記録には残らない、地味なものではあるけれど。

 今回のふる怪に出演した一人は、今でも阪神淡路大震災の影響で潰れる会社や店があると言った。別の一人は静岡の群発地震によって起きた、報道されない地域社会の壊死を語った。
「記憶を風化させない」「いつまでも忘れない」という言葉は、わかりやすい被害を対象にしたものだけど、資本主義社会においてもっと語られるべきはある種のコラテラル・ダメージ、つまり災害の発生で玉突き事故のように起こる経済の弱体化や地域社会、そして家族の崩壊なのではないだろうか。
 もしかしたら、ふる怪で全国を周り、その土地土地の記憶や、出演者のファミリー・ヒストリーを、怪談というコンテンツを通して語ってもらうことは、そうしたコラテラル・ダメージを掘り起こし、伝えていくことに繋がるのではないだろうか。
 
 ふる怪が始まって四年。東日本大震災から四年。阪神淡路大震災から二十年。 私の中で、ようやく「ふるさと怪談トークライブ」の成果を、チャリティ以外の方法で社会に還元する方向性が見えてきたような気がする。
 正直、一度のパーティで一千万近くを稼ぎだす上流階級のチャリティ・イベントの話などを聞くと、マックスでも五十万を稼ぎだすのが限度のふる怪なんてやる意味あるのかしら? と、存在意義に迷いが生じたこともあった。
 しかし、パーティでは伝えられない何かはやはりある。それぞれ、役割はある。
 そこを見据え、今後もふる怪をやっていきたい。
スポンサーサイト

* コメント *

* コメントの投稿 *


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

http://mongamioko.blog36.fc2.com/tb.php/360-94cbdfc2
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)

既刊本重版と新刊本のお知らせ *TOP* 雑誌「一個人」1月号

プロフィール

門賀美央子

Author:門賀美央子
名前 : 門賀美央子
     (もんが・みおこ)
職業 : フリーライター
メールアドレス : info@monga.jp
※スパム対策として@を全角文字にしております。メールを下さる場合は、@を半角に直してください。

主な執筆分野は
・人物インタビュー
・文芸諸ジャンル
・仏教など宗教系
・神社仏閣/伝説探訪記事
・日本の伝統芸能/文学
・サブカルチャー系「歴史・民俗」「オカルト」などのジャンル
・各種書籍構成

 WEB幽連載記事「全国神社仏閣お化けつき 」 
  URL: http://www.mf-davinci.com/yoo/index.php

 ブログ「百観音巡礼」
  URL: http://ameblo.jp/nihonjyunrei/

最近の記事

ご覧頂きありがとうございます!

フリーエリア

最近のトラックバック

最近のコメント

RSSリンク

月別アーカイブ

カテゴリー

上記広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。新しい記事を書くことで広告を消せます。