2017-07

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8月9日(土)〜8月10日(日) 怪談を楽しむ2日間!

 8月9日(土)〜8月10日(日) 怪談を楽しむ2日間! 越後妻有ならではのツアーです。
 怪奇文学のエキスパート 東雅夫、そして踊る民俗学者の森繁哉とともに、怪談をテーマに越後妻有をめぐる2日間。里山の夏は、祖霊の迎えなど、生者と死者とが交錯するする季節でもあります。越後妻有をめぐりながら、東と森とが掛け合いをし、見えない世界を掘り起こしていきます。東の朗読、森の舞踏と土地の古老による語りで構成される「越後里山怪談」もお楽しみいただけます。



越後里山怪談 里山の霊地とアートをめぐる2日間
http://www.echigo-tsumari.jp/calendar/event_20140810_02

 ということでございまして、このツアーの際に提供される食事のプロデュースを拝命いたしました。
 地元の郷土料理や食材を使って美味しくもアヤシゲなディナーを企画しております。
 暑い夏の最中、怪談とおいしいご飯でリフレッシュしませんか?
 
森繁哉さん

『幽』21号 お薦めページ

 昨日は下記のエントリで発売されたばかりの『幽』21号で私が関わった記事&企画を御紹介しました。

 http://mongamioko.blog36.fc2.com/blog-entry-349.html

 本日は私のお薦めを御紹介したいと思います。

 まず小説から。
 有栖川有栖さんの連載が始まりました。「濱地健三郎の事件簿1 見知らぬ女」とのタイトルからわかるように、ミステリです。だけど怪談。
 新宿の外れにある、知る人ぞ知る「濱地探偵事務所」に持ち込まれるのは心霊が関係する事件ばかり。今回は、作家である夫の急激な衰弱の原因を女の霊とみた妻が相談に訪れます。果たして、夫は本当に霊に取り憑かれているのか、それとも……。
 心霊探偵ものにはいくつかの先例がありますが、本格ミステリの第一人者である有栖川さんが今後どのような怪談ミステリの世界を構築されるのか、興味深いところです。
 
 他にも連載陣がそれぞれ力作を寄稿されている中で、圧巻は小野不由美さんの「営繕かるかや怪異譚 檻の外」でした。
 最低な夫と離婚の末、尾羽打ち枯らして故郷に戻ったシングルマザー・麻美に両親が用意した家は親族所有の古い一軒家。格安の家賃で借りられたのは親族ゆえの心遣い……ではなく、ある事情があってのことだったのを、麻美は昔の男友達から知らされます。
 その話を聞いて麻美は合点がいくのです。ガレージで起こる怪異の正体に。
 ひたひたと迫るような恐怖を描く手腕には定評のある小野さんですから、怪談としての怖さはそれはもう保証付きです。しかし、それだけでなく、とても現代的な問題がさりげなく織り込まれている点、そして麻美が母であるがゆえの選択など、人間というものが短い物語の中にぎゅっと凝縮されている。見事な短篇です。読後、満足のため息がこぼれました。「営繕かるかや怪異譚」のベスト・エピソードというだけでなく、近年まれに見る収穫であると思います。すばらしいです。怪談に偏見がある方にこそ読んでもらいたいような一篇でした。

 個人的な好みとして恒川光太郎さんの「カイムルとラートリー」が印象に残りました。恒川さんの小説を読むと、いつも神話を織り込んだタペストリーを目前に広げられたような、そんな気分に襲われるのです。やっぱりツボだわ。
 
 次は怪談実話。
 今号はもう松村進吉さんの「セメント怪談稼業」が一押しです。怪談実話私小説という新しいジャンルを開拓したのではないだろうか、松村さん。松村さんの怪談に伏流としてあった一人称の叙情性が、今回ようやく地上に顔を表したというか。新耳や超怖の呪縛を完全にふりきった怪談実話を読めて、私は幸せです。

 工藤美代子さんの「日々続々怪談」はファミリー・ヒストリーという類いのもので、特に怖がらせる意図など全くなく、過ぎ去った日々の思い出を淡々と書いていらっしゃるわけですが、なぜか鬼気迫る怪談になっている。これは工藤さんじゃないと書けないものなのでしょう。

 長らく客観が中心だった怪談実話の世界に、主観を入れることで作品世界が一階層上がることを示すお手本のような二本が同時に掲載されたのは、新たな潮流が生まれる兆しのように思えます。

 円城塔さんの翻訳「ミミ・ナシ・ホーイチ」は、本文もさることながら、御本人よる解説を興味深く読みました。英語の原文でないと(というか日本語がわからないと)理解できないラフカディオ・ハーンの企みがあることの指摘には大いに蒙を啓かれましたね。無謀を承知で原文で読んでみたくなりました。

 以上、門賀的今号のお薦めでした。
 
 え、河童釣り企画? ……ノー・コメントということで(笑)。でも加門七海さんのレポート記事はすごくおもしろかったですよ。


幽 Vol.21 2014年 08月号 [雑誌]幽 Vol.21 2014年 08月号 [雑誌]
(2014/07/04)
不明

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花房観音『楽園』

 花房観音さんの新刊『楽園』を読んだ。


楽園楽園
(2014/04/09)
花房 観音

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 公式のあらすじは、こうだ。

京都でも特別な意味を持つ街、「楽園」と名付けられたその一帯は、かつて男が女を抱きに訪れる場所だった。お茶屋の跡に建てられた白い壁のアパート「楽園ハイツ」そこに住む6人の女たちの間で静かに熟成される、うぬぼれ、疑い、焦り、嫉妬。京都の川沿い、かつての花街でひとりの女が美しく変身した。戸惑う隣人たちが行き着く先は楽園か、地獄か?




「かつての花街でひとりの女が美しく変身した」と書かれている。
 だが、「かつての花街で寡婦になった女が狂い咲きし始めた」が正確なところだろうか。

 夫を亡くして身も世もない風情だった四十五歳のみつ子が、突然高校生の娘顔負けの若作りをするようになり、同じアパートに住む女達の疑念や嘲笑を買うようになる。
 未亡人が美しくなるというのはよくある話だ。しかし、変化が急激かつ常軌を逸しているなら、その陰には男がいる。
 そう、女達は、つい先日まで自分達と同じ「冴えない女」だった女が男を得たこと、そしてどうやら自分達が知らないどこかへ行きかけていることを敏感に嗅ぎつけ、心をかき乱されていくのである。

 登場人物の多くはいわゆるアラフォーと呼ばれる世代。
 「女」としては引退の年齢が迫ってきている。だが、みつ子の変化がなければ、引退勧告が目前にあることに気づかぬふりをしたまま暮らせたはずだ。
 著者は、そんな女達、つまりはアラフォー女の大半に「本当にそのままで終われるの? 終わっていいの?」と問いかける。そして、その問いから目を背けさせないよう、六人のサンプルを用意した。

温井朝乃(47) パート勤めの主婦。二人の子供は独立。かつかつの生活ながらも自分は幸福と思うことにしている。
唐沢マキ(38) 夫は単身赴任中。不妊症のため子供はいない。近所の百均でアルバイトをしている。
寺嶋蘭子(42) 薬剤師。独身。年齢のわりには若く見え、自身も身ぎれいにするよう心がけている。
和田伊佐子(44) 主婦。リストラされ失業中の夫とは数年前に結婚。いわゆる略奪婚。
田中芽衣奈(17) 高校生。登場人物の中では唯一容姿に恵まれている。父の事故死によって生活が一変する。
田中みつ子(45) 事故で夫という頼みの綱を突然断たれた専業主婦。

 専業主婦、共働き、別居、独身、死別。
 現代女性なら、このどれかのカテゴリに入るだろう。つまり、必ず「自分」がいる。
 この手法は著者の出世作となった『女の庭』でも使われている。だが、『女の庭』の彼女らが身の内に宿る性的快楽への欲望に翻弄されながらも「今の生活の維持」という最後のラインは死守していたのに比べ、『楽園』の女達は、半ば強制的にその先に送られていくのだ。

 私は、本作を花房小説のひとつの到達点と見た。徹底していやらしさをむき出しにする女たちを決して嫌いになれないのは、彼女たちが真の意味で等身大の女だから。つまるところ「私」だ。男の幻想も女の取り繕いも入り込む隙はない。徹底したリアリズムで書かれた女の姿は、こうまで醜く愛おしいものか。
 また、本作での「性の快楽」はすでに楽しむものではないようだ。人を蝕み、苦しめる。だが、どれほど苦しんでも逃れることはできない。生きている人間、女だから。そして、苦しみの代償には、途方も無い悦びがあることを本能的に知っているから。

 みつ子という道化に対する女達の侮蔑は、ブーメランとなって自身に突き刺さり、壊していく。みつ子の姿を通して自分のコンプレックスが浮き上がる。見ないままにしたかった「女としての人生」を嫌でも意識させられる。そうして、ある女は壊れ、ある女は解放されていく。
 そんな彼女たちの姿を見るにつけ思う。エデンの園、無垢しか許されぬ楽園は、はたして本当の「楽園」なのか。

 この作品は女の人生のリトマス試験紙だ。登場人物の誰にシンパシーを感じ、何に反発するかで、嫌でも自分の人生が見えてくる。
 私の場合、温井朝乃は嘲笑の対象、唐沢マキは理解できず、寺嶋蘭子を哀れに思い、和田伊佐子には胸がすく思いがした。本書を読んで、左記の反応を分析すれば、私という人間のコンプレックスの在処がたちどころに暴かれるだろう。怖い怖い。

 また、この作品は薬でもある。
 「平凡だけど幸せな女」と自認していれば毒に。物足りなさを薄っすらと自覚していれば劇薬に。
 普段から毒にまみれているなら、癒やしの妙薬に。

 禁断の果実は、りんごだという説がある。その色の表紙を持つこの書は、花房観音が女につきつける禁断の果実だ。
 女は誰しもイヴの末裔。「この実を齧ってみる」しか、選択肢はない。


2/9に「レシピ本ビブリオバトル at EDITORY」を開催します。

 新年あけましておめでとうございます。
 2014年、平成26年が始まりました。今日が仕事始めという方も多かったのではないでしょうか。
 私はといいますと、あいも変わらず東京の自宅でのんびり三が日を過ごしておりました。あ、3日はアメリカからのお客様を墨田七福神にご案内してたな。

 ともあれ、昨年は国内はもとより、アメリカにまで出張って怪談イベントなどを行いましたが、本年は怪談に限らず、自分の興味、関心のある分野に触手を伸ばしていろいろとやっていければと思っております。

 その第一弾として、2月9日(日)に「レシピ本ビブリオバトル at EDITORY」というイベントを開催する運びとなりました。

 まず、ビブリオバトルというちょっと聞き慣れない言葉について、ウィキペディアを引用してご説明します。

ビブリオバトル(Bibliobattle)は、京都大学から広まった輪読会・読書会、または勉強会の形式で「知的書評合戦」とも呼ばれている。2007年に京都大学情報学研究科共生システム論研究室の谷口忠大によって考案され、2008年に谷口が立命館大学助教となると、研究室の有志によって運営が続けられた。

公式ルール
1.参加者が読んで面白いと思った本を、順番に一人五分間で本を紹介する。
2.その後、参加者全員でその紹介に関するディスカッションを行う。
3.全ての紹介が終了した後、「どの本が一番読みたくなったか?」を基準に投票を行う。


 
 近頃は各地に運営支部ができ、都市圏のみならず各地方の図書館などでも盛んに行わるようになってきているので、本好きならご存知の方も多いのではないでしょうか。
 私も、ひょんな御縁で何度か見学に行き、毎度観客として楽しんでいたのですが、ある時にふと「これ、レシピ本でやったらおもしろいんじゃないかなあ」と思ったわけです。

 そこで、ビブリオバトルの理事をやっていらっしゃる女性にご相談したところ、「やりましょう!」と孫正義も真っ青のご快諾をいただき、急遽開催することとなりました。

 開催要項については、公式サイト http://tokyo-biblio.com/post/71297834036/recipe でご確認いただければと思いますが、今回はレシピ本縛りとしては初めての開催ということもあり、特別にトークイベントも同時開催することにしました。
 ゲストは書評家でHONZ副代表の東えりかさんとジャーナリストの佐々木俊尚さんという豪華メンバー。
 どちらも食に関しては一家言をお持ちであり、かつ佐々木さんは近々食文化に関する本を上梓されるとのことですから、刺激的なトークショーになること間違いなし、です。

 現在、発表者も観覧者もともに応募受付中です。
 当日はフリードリンクの上、発表者が紹介するレシピ本に掲載された料理やお菓子の試食ができます。

 冬の午後のひととき、本と料理で楽しみませんか?
 皆様のご参加をお待ちしております!




■日時 2014年2月9日(日)15:00開場、15:30開会~18:00終了

■会場 ワーキングラウンジ EDITORY 神保町 2Fイベントラウンジ

東京都千代田区神田神保町2-12-3 安富ビル

http://www.editory.jp/

■ゲスト
東えりかさん(書評家、HONZ副代表)
佐々木俊尚さん(作家、ジャーナリスト)

■参加費用
4,000円(フリードリンク、料理試食付き)

ふらりお江戸お化け旅 その一

 徒然……というわけでもないのですが、たまには仕事以外のネタも書くべきよね、と思いましたので、不定期企画として東京のお化けスポットを紹介します。

春章壁画

 この壁画、案外ご存知ない方も多かったのでご紹介。

 都営大江戸線「築地市場駅」の改札をくぐると目の前にあるのが日本画家・片岡球子さんの作品をもとにした壁画で、江戸の浮世絵師・勝川春章がなぜかお化けと睨み合いをしております。

 春章って美人画のイメージが強いのだけれど、お化け絵も描いていたのかしら?

 なかなかの迫力ですので、築地に魚を食べに行った折には忘れずご覧くださいませ。

【最寄り駅】都営大江戸線 築地市場駅
【入 場 料】ただ (ホームの外からでも見えます)

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プロフィール

門賀美央子

Author:門賀美央子
名前 : 門賀美央子
     (もんが・みおこ)
職業 : フリーライター
メールアドレス : info@monga.jp
※スパム対策として@を全角文字にしております。メールを下さる場合は、@を半角に直してください。

主な執筆分野は
・人物インタビュー
・文芸諸ジャンル
・仏教など宗教系
・神社仏閣/伝説探訪記事
・日本の伝統芸能/文学
・サブカルチャー系「歴史・民俗」「オカルト」などのジャンル
・各種書籍構成

 WEB幽連載記事「全国神社仏閣お化けつき 」 
  URL: http://www.mf-davinci.com/yoo/index.php

 ブログ「百観音巡礼」
  URL: http://ameblo.jp/nihonjyunrei/

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